荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ
Ei Arakawa-Nash: Paintings Are Popstars
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- 開催終了
- 企画展
本展は、2000年代から国際展や美術館でパフォーマンス・アートを発表してきた米国在住のアーティスト、荒川ナッシュ医のアジア地域においては初めての美術館での個展です。荒川ナッシュはコラボレーションをアート活動の基本とし、一作家の個展でありながら、 彼に協力する多数の画家による絵画が2000㎡の会場内の9つのセクションに分かれて「登場」します。誰でも美術館の床に絵が描ける作品など、入場無料でどなたでも楽しめる本展は絵画とパフォーマンスの近しい関係を探る新しい試みとなるでしょう。
子ども、絵画、歴史、音楽、身体、会話、そしてユーモアがアンバランスに作用しあう荒川ナッシュの展覧会。「新美に来る観客と出会いたい」という荒川ナッシュは、「短くも親密な」展覧会ツアーも企画しています。国立新美術館においては2007年の開館以来初となるパフォーマンス・アーティストの個展をぜひご堪能ください。
本展で、荒川ナッシュ医は次の45組以上のアーティストの作品と共にパフォーマンスを行います:
荒川ナッシュ・フォレスト with 田中悠貴、ケルスティン・ブレチュ with 石川昇 & 石川隼大、ジョン・ケイル/トニー・コンラッド/テリー・ライリー、千葉雅也 with 村瀬歩、レイディ・チャーチマン、ブルース・コナー/マイルス・デイヴィス/ジェイ・デフェオ、マヤ・デレン & 伊藤貞司、ニコール・アイゼンマン、キム・ゴードン、はぴLIFEチャンネル、ハトリ・ミホ、セリア・ホランダー、カール・ホルムキュビスト、ミヨコ・イトウ、亀田晃輔、桂ゆき、河原温、ユタ・クータ、国吉康雄、丸木俊(赤松俊子)with 寺尾紗穂、アンリ・マティス with 松任谷由実 & 松任谷正隆、南川史門、森大志郎 with 羽場太音/羽場然/笠井とら丸/笠井つる之介/北山未海/北山宙/三浦千冬/三浦時雨/森絃、オスカー・ムリーリョ with 龔楊飄飄/伊藤悠希/李思穎/欧静薇、ルイス・ニシザワ、シルケ・オットー=ナップ with 石川朝日 & 楊いくみ、ローラ・オーエンズ、ゲラ・パタシュリ、ダン・ポストン、セス・プライス、カルテットアルコ、RIRI & TOKI、斎藤玲児、トレバー・シミズ、新宿梁山泊(荒澤守/広島光/松田洋治/渡会久美子)、白髪富士子、エイミー・シルマン with マリーナ・ローゼンフェルド、田中敦子、演劇集団LGBTI東京 with 小住優利子/差異等たかひ子/高橋茉由、富井玲子、フリーダ・トランゾ・イエーガー、ユナイテッド・ブラザーズ、八重樫ゆい、吉原治良、65歳以上の美術館ボランティア、他。
企画 米田尚輝[国立新美術館主任研究員]
会期中は様々なパフォーマンスが行われます。スケジュールは下記リンクのカレンダーでご確認ください。
パフォーマンス・カレンダー.pdf
開催概要
- 会期
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休館日:毎週火曜日
- 開館時間
10:00~18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで- 会場
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国立新美術館 企画展示室2E
〒106-8558東京都港区六本木7-22-2 - 主催
国立新美術館
協力
タカ・イシイギャラリー、株式会社中川ケミカル- 観覧料
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無料
- お問合せ
050-5541-8600(ハローダイヤル)
荒川ナッシュ医(あらかわなっしゅ・えい)
1977年福島県いわき市生まれ。1998年からニューヨーク、2019年よりロサンゼルスに居住する米国籍のクィア・パフォーマンス・アーティスト。様々なアーティストと共同作業を続ける荒川ナッシュは、「私」という主体を再定義しながら、アートの不確かさをグループ・パフォーマンスとして表現している。現在、ロサンゼルスのアートセンター・カレッジ・オブ・デザイン、大学院アートプログラム教授。近年の主な個展に次の会場でのものがある。クンストハレ・フリアール・フリブール(フリブール、2023年)、テート・モダン(ロンドン、2021年)、アーティスツ・スペース(ニューヨーク、2021年)等。グループ展に次の会場でのものがある。センター・フォー・ヘリテージ・アーツ&テキスタイル(CHAT)(香港、2024年)、ジャン大公近代美術館(ルクセンブルク、2021年)、ホノルル・ビエンナーレ(2019年)、ミュンスター彫刻プロジェクト(2017年)、ベルリン・ビエンナーレ(2016年)、光州ビエンナーレ(2014年)、ホイットニー・ビエンナーレ(ニューヨーク、2014年)等。パブリックコレクションに、ハマー美術館(ロサンゼルス)、ニューヨーク近代美術館、ルートヴィヒ美術館(ケルン)、セラルヴェス現代美術館(ポルト)、ワルシャワ近代美術館等。 アーティストコメント国立新美術館ではパフォーマンス・アーティストの大規模な個展が初めてだという。 |
本展のポイント
「生きた美術館」をテーマに鑑賞者と探る、21世紀のパフォーマンス・アートの現在形
国立新美術館では初めてのパフォーマンス・アーティストによる個展となる本展。可動壁により展示プランを自在に変えられるという黒川紀章建築の特徴を最大限に利用し、風通しのいい会場設計を実現しました。会期中のパフォーマンスは、絵画を用いてダンスでコミュニケーションする《マッド・ガーランド(怒りの花綱飾り)》、絵画の中に吸い込まれる《ネメシス・ペインティング(宿敵の絵画)》などが予定されています。
会期中毎週開催されるペインティングス・アー・ポップスターズ・ツアー
アーティストによる即興的な展覧会ツアーを会期中毎週ご用意しています。荒川ナッシュいわく、この約30分のツアーは「乗り降り自由。好きな時に参加して、好きなタイミングで離脱OK」。英語によるツアーは、荒川ナッシュ医のパートナーである荒川ナッシュ・フォレストが行います。
《メガどうぞご自由にお描きください》
2021年にテート・モダンのタービン・ホールで発表された、具体美術協会の吉原治良へのオマージュ作品《メガどうぞご自由にお描きください》が展示されます。会期中毎週日曜日に開催予定のこの参加型インスタレーションでは、誰もが自由に美術館の床に絵を描けます。2025年にはミュンヘンの現代美術館ハウス・デア・クンストに巡回予定の、この巨大プロジェクトをいち早くご堪能ください。
日本初公開となる歴史的絵画や、新作絵画
河原温が新生児や同性愛に言及した1964年の日本未公開ドローイング。日系アメリカ人の抽象画家として近年評価されつつあるミヨコ・イトウの絵画。ニコール・アイゼンマンの世界初展示となる画家の2人の子供の肖像画。八重樫ゆいがベビーカーに直接描いた絵画。ケルスティン・ブレチュによる「凧絵画」。オスカー・ムリーリョの新作。南川史門の6mを超える絵画など、多様な作家たちの絵画作品を紹介します。
ユーミン、寺尾紗穂、ハトリ・ミホ、キム・ゴードンが本展のために書き下ろした新曲でインスタレーションが実現。
まるで絵画が歌うかのような楽曲インスタレーションをお楽しみください。
- アンリ・マティスに触発された、 松任谷由実 & 松任谷正隆「小鳥曜日」
- 丸木俊に触発された、 寺尾紗穂 「ミクロネシア三景」
- デイヴィッド・メダラに触発された、ハトリ・ミホ with 荒川ナッシュ医「Hello Hello Halo-Halo (ハロハロハロハロ)」
- オノ・ヨーコに触発された、キム・ゴードン 「オノ・ヨーコの《インストラクション・ペインティング》のためのサウンド・イベント」
哲学者、千葉雅也の初戯曲に基づいたLEDインスタレーション。声優、村瀬歩もアート初参加
ロバート・ラウシェンバーグによる1960年の4連作に基づいたLEDが集まった部屋で、千葉雅也の初戯曲を村瀬歩がカメレオンボイスで熱演します。そして、ロバート・インディアナ、エルズワース・ケリー、アグネス・マーティンら1950年代のニューヨークの伝説的クィア・アーティストによる作品をLEDで再現したスペースもあります!
本展覧会のために作られた映像作品や、1967年の前衛映像作品
映像作家、斎藤玲児が、国立新美術館や徳島県の大塚国際美術館、そして東京の国際性を象徴する麻布台ヒルズを舞台にした新作映像を発表します。ブルース・コナーの1967年の映像作品《白いバラ》には、アメリカの画家ジェイ・デフェオの900kg巨大絵画《バラ》(1958–66年)も登場します。
出産カウントダウン!
アメリカのカリフォルニア州で卵子提供と代理出産を経て、2024年12月30日に双子の赤ちゃんを迎える予定の荒川ナッシュ。会場には出産予定日をお知らせするカウントダウン映像が設置されます。荒川ナッシュが考えるフェミニズムの観点から、「アート活動と子育ての両立」を主題としたセクションも準備しています。
展覧会レビュー、インタビュー
artscape
2025年1月9日
絵画愛と社会との甘く切ない距離(荒川ナッシュ医「ペインティングス・アー・ポップスターズ」から)
新美術新聞
2025年1月1日 総合・ニュース3面
「生きている作家」NACTの荒川ナッシュ医展(現在通信 Fromm New York 富井玲子)
朝日新聞(朝刊)
2024年12月5日 文化23面
巻き込む、大冒険 国立新美術館で荒川ナッシュ医展 45組超とコラボ、共同体の中の「私」問う
毎日新聞(夕刊)
2024年12月2日 特集ワイド3面
他者と創る生きた芸術を 荒川ナッシュ医さん、パフォーマンスアート展
東京新聞(夕刊)
2024年11月30日 5面
美術評「荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ」
Tokyo Art Beat
2024年11月26日
荒川ナッシュ医インタビュー。ディアスポラ、クィア、美術館制度……国立新美術館での個展を語る(聞き手・文:蔵屋美香)
日本経済新聞(夕刊)
2024年11月25日 文化10面
国立美術館で多様性をポップに体感 荒川ナッシュ医個展
TOKYO FM/JFN全国38局ネット
2024年11月15日、11月22日
松任谷由実のYuming Chord
TOKYO FM
2024年11月15日、11月22日
【パフォーマンスアーティスト・荒川ナッシュ医✕松任谷正隆】トランスコスモス presents 松任谷正隆の…もっと変なこと聞いてもいいですか?
NiEW
2024年11月14日
荒川ナッシュ医の個展をレポート 国立美術館が「変なこと」に巻き込まれる貴重な機会
CINRA
2024年10月31日
荒川ナッシュ医の「生きた展覧会」をレポ。国立新美術館初となるパフォーマンスアーティストの個展
Tokyo Art Beat
2024年10月31日
「荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ」(国立新美術館)レポート。ユーミン、千葉雅也、村瀬歩、キム・ゴードンら多彩な顔ぶれとコラボする“生きた”美術館
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