当館のコレクションから、「静物」を扱った作品をご紹介します。少し注意してほしいのは、これは「静物画」の展覧会ではないということ。そうではなく「静物をまなざすこと」について、皆さんと考えてみようという目的で作品を選びました。本年夏、当館では「ガラスの器と静物画―山野アンダーソン陽子と18人の画家―」という展覧会を開催します*。これはあるプロジェクトをベースとしたもので、ガラス食器をめぐって、一人のガラス作家と18人の画家たちがコミュニケーションを取り、各人がアイデアを得て生み出していった作品が出品されます。同展に先立ち、作品と静物の関係、「静物へのまなざし」とはどういうものかについて、立ち止まって考えてみたいと思います。
*会期:2024年7月13日(土)-9月23日(月・祝)、会場:ギャラリーⅠ・Ⅱ