本展示は“いろ・つや・かたち”、すなわち色彩や質感、微細な構造をテーマに館蔵資料を取り上げ、歴史学・考古学・民俗学・自然科学の観点から色と人間とのかかわりについて考えます。権威やおそれの象徴としての色、職人らによって生み出される技芸としての色…「色」というキーワードから、資料の様々な見方を引き出します。
また、それぞれの資料がなぜ歴博にやってきたのか、「こんな資料が歴博にある!」という驚きと、博物館が本質的にもつ“雑燃”や“混沌”といった魅力を感じていただければ幸いです。
人間の営みに深くかかわっている「色」…考えれば考えるほど不思議な言葉を、本展示をきっかけに考え、楽しんでいただければと思います。