「山野さんのガラス作品を本にしてみたらどうでしょう」この一言がきっかけになって、
「Glass Tableware in Still Life(静物画のなかのガラス食器)」というプロジェクトがはじまりました。
自身で描いてみたいガラス食器について、画家がガラス作家・山野アンダーソン陽子に言葉で伝える。
その言葉に応答して山野がガラスを吹き、出来上がったガラス食器を見ながら画家が絵を描く。
その後、写真家・三部正博が画家たちのアトリエを訪れて写真を撮り、デザイナー・須山悠里が本をデザインする。
スウェーデンとドイツ、日本を舞台にくり広げられたこのプロジェクトは、
そうして生まれたガラス食器と絵画、写真を目にしてもらう機会を作りたいと、本展の実現につながりました。
宙吹きならではのわずかな歪みがうつくしいクリア―ガラスの食器、
画家たちによる親密な絵画、浮遊感をたたえたモノクロームの写真。
それぞれの作品が語りだす声に耳をかたむけ、ストーリーをつむいでみてください。