タイトル等
A-LAB Exhibition Vol.41
たましいのかたち Soul Form
黒宮菜菜
会場
A-LAB
会期
2023-12-09~2024-01-28
休催日
火曜日 年末年始(12月29日[金]-1月3日[水])
開催時間
午前10時~午後7時
平日 午前11時-午後7時
土日祝 午前10時-午後6時
観覧料
無料
概要
人間の死生観に興味を抱き、小説や古代史に着想を得て幻想的な作品を生み出してきた気鋭の画家、黒宮菜菜の新作個展を開催します。
-魂に色や形を与えるとしたら、どのようなイメージになるだろうか-
黒宮は近年、古墳時代の遺跡から出土した「少年」と「鳥」をモチーフに取り上げ、浮遊する魂のイメージを描いてきました。今回の個展では、そこからさらに展開し、空間を往来する鳥、馬、船、さらに見えない存在を可視化する衣服の袖や領巾(ひれ)の揺れなど、古代から様々な形象に託されてた、魂のイメージを模索します。絵具や蜜蝋、植物や石など様々なものから成る独創的な画面から、どのような「たましいのかたち」が生成されるのか。注目の最新作をぜひご覧ください。

魂に色や形を与えるとしたら、どのようなイメージになるだろうか。
古代の日本人は、魂の色を青色と考えていたらしい。そして、肉体が死を迎えると、魂は鳥や馬や船になる。陸海空、遠くまで移動可能なものたちだ。また、行ったきりではなく、再び帰ってくる性質のものたちでもある。行ったり来たり、どこを?と聞かれたら困るが、この辺りをうろうろとしているものたちなのであろう。
他にも、眼に見ることのできない魂は、衣服の袖や領巾(ひれ)の揺れによって視覚化されてきた。風が魂を運ぶというのだ。人が袖を振るうとき、風を受けて領巾が棚引くとき、布の動きを介して魂が目の前に現れるのだ。

わたしが魂というキーワードに興味を持ち始めたのは、古墳時代の遺跡に渡り鳥(アジサシ)を抱いた少年の遺骨が埋葬されていたというテキストを読んでからだ。両親か親族が幼くして亡くなった子どもの命に想いを馳せ、渡り鳥(毎年舞い戻ってくる)に魂を託して抱かせたのではなかろうかという内容であった。鳥に魂が乗りうつる。このような考えが日本にあったことにとても驚いた。
魂が何かしら具体的な形をとって未来永劫存続するというイメー ジの生成。有限の命を自明のものとしながら生きる人間にとって、この生成活動は重要な営みに当たるのだろう。分からない、見えない、では安心できないのだ。だから想像によって魂の形を補った。これは、死を克服しようと試みた歴史ともいえるものではないだろうか。

これまでも人間の性や死生観に興味を抱いて創作活動を続けてきたが、ここでは、古代日本の魂の形象にヒントを得て作品を作ってみたいと思っている。神話や考古学の資料などを横断しながらイメージを紡ぎ、眼に見ることのできない魂の形を模索していきたい。
-黒宮菜菜
イベント情報
アーティストトーク
1月21日[日] 午後2時-午後3時
作品の背景や作品への思いをアーティストに聞きながら鑑賞。定員先着20人。
メール(amalove.a.lab@gmail.com)で申込必要。
(イベント名、氏名、年齢、電話番号を明記)
ホームページ
http://ama-a-lab.com/exhibition/%E4%BB%8A%E5%BE%8C%E3%81%AE%E4%BA%88%E5%AE%9A/
会場住所
〒660-0805
兵庫県尼崎市西長洲町2-33-1
交通案内
会場には一般用駐車場はありません

【阪神尼崎駅から】
北東へ 徒歩15分 または、
阪神バス 11・22・23、阪急バスで 「西長洲」下車 東へ徒歩5分

【JR尼崎駅から】
阪神バス 11・23系統で 「西長洲」下車 東へ徒歩5分

【阪急塚口駅から】
阪急バスで、阪神尼崎行き 「西長洲」下車 東へ徒歩5分
ホームページ
http://www.ama-a-lab.com/
会場問合せ先
06-7163-7108 (イベント中のみ)
兵庫県尼崎市西長洲町2-33-1
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