日本の写真史に大きな足跡を残した木村伊兵衛(1901~1974)は、昭和初期に実用化が始まったばかりの小型カメラに写真表現の可能性を見出し、被写体の一瞬を捉える「スナップショット」といわれるスタイルを確立しました。撮影対象は、芸術家の肖像や舞台写真をはじめ、ヨーロッパや中国での取材から、東京下町、日本の農村部まで多岐に渡り、数多くの傑作写真を発表しました。本展では、「夢の島―沖縄」「肖像と舞台」「昭和の列島風景」「ヨーロッパの旅」「中国の旅」「秋田の民俗」の6章構成で木村伊兵衛の世界を紹介します。