20世紀、パリを中心にさまざまな美術の潮流が生まれ、やがて大戦をはさんで舞台はアメリカへと変化します。当館の西洋美術コレクションより、パリにて展開したキュビスム、エコール・ド・パリ、シュルレアリスムの作品から20世紀のアメリカ美術の作品を展覧します。
第一次大戦後のアメリカでは反アカデミズムや戦後社会の変化が要因となり、都市生活や農村部の風景などアメリカ的主題を写実的に描くアメリカン・シーンの画家たちが登場します。
ベン・シャーン(1898-1969)は1930年代より社会派の画家として頭角をあらわし、社会的事実を鋭く見つめ描きました。本展では、公共政策の壁画の仕事から、20代で出会ったリルケの詩に対して晩年に積年の想いとともに手掛けた版画集『一行の詩のためには…:リルケ「マルテの手記」より』をご覧いただきます。