〈写生〉と〈写実〉ということばがあります。
辞書をひくと、写実とは「ありのままを描くこと」、写生は「みたままを描くこと」とあります。
どちらも、絵画を説明するときによく使われる言葉で、一見似たような意味にも思えます。
中村善策は、〈写生〉を大切にした風景画家です。
実際にその土地に行き、自分の眼でみて、納得した表現をすること。
一度描いたことがある風景であっても描く度に実際に写生地に向かい、新たな感動を作品に込めました。
善策が大切にした〈写生〉とは、なんだったのでしょうか。
本展では、〈写生〉と〈写実〉をテーマに、小樽出身の風景画家・中村善策の作品を展覧いたします。