刈谷市美術館では、毎回多彩なテーマを設けてコレクションを展示しています。今回は「Homes」をテーマに、何気ない時間や場所を描いた作品を紹介します。
私たちは慌ただしい毎日を送るなかで、家や家族、住んでいる地域や故郷について思い巡らすことは少ないかもしれません。和田英作や鵜城繁の描いた稲刈り時の風景は、そんな私たちの心を温かく懐かしい気持ちで満たしてくれます。宮脇晴や田中実が捉えた日常の一コマのような光景は、それぞれの記憶と結びつき、くつろいだ気持ちにさせてくれるでしょう。また、櫃田伸也の描いた抽象的な風景は、いつかどこかで見た景色が現れてくるような不思議な魅力があります。
本展では、洋画と日本画、水彩画を織り交ぜた12人の画家の作品をご覧いただきます。人の気配や温もりが感じられる情景は、画家の想いを越え、見る人それぞれの特別な“Home”を想起させることでしょう。