わたしの庭
朝起きて庭に出る。
陽なたに出て伸びをする。
腕を伸ばしたままぐるりとあたりを見渡す。
いつもはいない鳩が花壇にいたりして朝の挨拶を交わす。
静かな庭に小さな変化を発見したくて、
しゃがんでみたり、見上げてみたりする。
花の香りに気づいたり、小さな蕾や実を見つけたり、
枯れてしまったと思っていた枝から新しい芽が出ているのを見つけては
心を弾ませている。
この実はどこまで大きくなるのか…
この花が開いたら、あの花瓶に飾って…
ここには新しく実のなる木を植えたい…
現実と想像の庭を行き来しながら、その世界を留めたくて
今日も版木を彫り、和紙の上に私の庭を創造する。