淡く柔らかな風が吹く 刻の中で
倉島重友先生は、郷里の長野県やお住まいの茨城県、取材で訪れたインドや中国奥地の自然とそこに暮らす人々を、淡い色彩と繊細な筆遣いによって情緒豊かに描いています。公益財団法人日本美術院同人として日本画界で活躍され、その清廉な作風の評価は高く、お人柄を思わせる優しい世界観を表現されています。また平山郁夫に師事し、国宝「高松塚古墳壁画」の模写に参加されるなど、歴史的文化財の記録保存にも実績を残されました。広島市立大学では後進育成にも尽力されています。
今回の展覧会では、茨城県近代美術館所蔵の《川風》《東風釣人》《紹興雨余》《合歓》の4点を含む、院展出品作品など26点を展示いたします。
淡く柔らかな風が吹くように穏やかな日本画の数々を、ぜひお楽しみください。