美濃加茂市民ミュージアムでは、「地域ゆかりの作家」「芸術と自然」をテーマに開館以来、作品の収集展示や調査研究を続けています。
この収蔵品展では、美濃加茂市出身の二人の画家に焦点を当てます。大矢峻嶺(1892~1967年)は現在の美濃加茂市伊深町の出身で京都で絵を学び、日本画家となりました。精緻な写生に基づく繊細な花鳥画を多く手がけました。
河合米田(1879~1950年)は現在の美濃加茂市下米田町出身で加治田の河合家に養子入ります。農鍛冶職の傍らで絵を描き、山水画を多く手掛けました。
本展は企画展示室にて開催の「林魁一展」の関連展示として行います。書画を愛した魁一の日記や手紙から、峻嶺と米田と、三者での交流があったことが伺い知れます。このような視点で見ていくとこの地域の文化人同士が結んだ様々な関係性も見えてきます。同じ時代を生きた同郷出身の二人が、表現しようとした世界を眺めながら、二人が生きた時代にも思いを馳せて頂ければ幸いです。