1967年の開館以来、当館ではコレクションの柱の一つとして近代椅子を収集してきました。現在所蔵数は400脚を超え国内有数の規模を誇ります。本展はこの中から精選した約250脚の近代椅子を当館の1階2階のフロア全面に展開しコレクションの全容を紹介する、当館にとって初めての試みとなります。
デザイン史を体感
近代椅子デザインの源流となった椅子を出発点に、20世紀を中心に各時代、各地域、描くデザイン潮流のもとで生み出された名作椅子郡、そしてそれらの名作から様々な影響を受け、今なお製造されている椅子までを全10パートに分け、近代デザイン史を巡ります。
座って比べる名作椅子
1960年代、当時の本学教員陣の「椅子は、プロダク・デザインを学ぶ者にとって格好の教材」との提言が端緒となり、当館の椅子コレクションはスタートしました。以来、本学では実際に椅子に座ることで素材、機能、座り心地、デザイン等を学ぶ講義が開講されています。当館のこうした収集、利活用方針を反映し、本展においても会場でより多くの椅子に座り、五感で椅子を楽しんでいただきます。
多様なコンテンツで椅子を紹介
本展開催に合わせて特設サイトを制作し、監修者による解説動画や椅子に関わる様々な人へのインタビューなど多数の動画コンテンツを掲載します。また椅子の詳細な情報とその関連性をインタラクティブに体感できるシステムを制作し、展覧会場とオンラインの地続きの空間を構成します。