子どもたちが、親や身近な大人から与えられ、語りかけて遊ぶ人形やぬいぐるみ。
学生カバンで揺れるキャラクターのマスコット、棚の中のアニメのフィギュア…
わたしたちの身の周りは、人の形をしたもので溢れています。
なかでも、長い時間を共にし、思い入れのある人形は特に、親近感を抱く不思議な存在と言えるのではないでしょうか。
本展では、アトリエ ニキティキの現代玩具コレクションから、ドイツ・スイスを中心としたヨーロッパの、主に1970年代以降の子ども向けの人形やドールハウスなどを、3つのテーマで紹介します。
1. はじめて出会う人形では、ベビーベッドで長い時間を過ごす乳幼児向けの肌触りの良い人形や、我が子のために人形を作りはじめた女性作家による、子どもの特徴、機微をとらえた愛らしい人形など、100点余りが集合。
2. 人形の家 (ドールハウス)では、遊ぶために作られた木製のドールハウス10数点を中心に、伝統文化や風俗を示すミニチュアも展示。
3. あやつり人形では、民話や童話の登場人物(キャラクター)を表した 指人形、ハンドパペット、マリオネットなどを取り上げます。遊びと暮らしが密接に結びついた子どもの友達である人形を、成長段階に沿って紹介します。同時に、人形の優れたデザイン性や作り手の思いなどについても考察します。
小さな人形たちと、じっくりと向き合う時間を過ごすことで、自身の経験を振り返り、彼・彼女らと新たな絆が結ばれることを願っています。
※本展はA展示室を除き、撮影可能です。なお、撮影の際は、他のお客様の鑑賞の妨げにならないようご配慮ください。