美術館とは、「人間とはなにか」を、造形をとおして分かりやすく伝える装置です。数万年にわたる、途切れることのない造形活動の連鎖が、現在や未来の私たちをつくっています。人は文学や音楽、演劇などでもすぐれた成果を残してきましたが、美術ほど、私たちがもつ能力と可能性を一望できる分野はないでしょう。創造という人間がもつ輝かしい力を、美術は私たちに教えてくれます。石橋財団コレクションは、現在、約2,800点、その他、芸術家肖像写真コレクション約1200点。本展では、カサット、カンディンスキー、ジャコメッティ、松本竣介ほか、新収蔵品約30点を含む、選りすぐりの約200点を紹介し、古代から現代までの人間の創造の軌跡を辿ります。