書と絵のある展示空間で、どちらも一緒に楽しんでいただきたい展覧会です。書や絵の鑑賞では、書かれた文字が判読できない、描かれた対象を理解できないなど作品との隔たりを感じる鑑賞者も多いのではないでしょうか。
書は長い歴史の中で様々な広がりをみせ、伝達手段の役割を超えて文字という素材を使った線の芸術が生まれました。また絵画においても再現性を離れて作家独自の感性で表現された作品が存在します。
本展では、県内の書家と画家による多様な表現の書と絵画にあわせて、マナブ間部の絵画をはじめとした当館の収蔵作品も同時に展示します。紙に書かれた線の強弱、墨の濃淡、筆の運び、余白や空間の妙を感じ取り、キャンバスに描かれた色や形、そしてバランスやハーモニーを感じることで、表現の違いや共通する造型感覚を楽しんでみてはいかがでしょうか。