本展はデュフィ没後50年を記念して、“海”、“音楽”、“競馬”等のテーマで「色彩の魔術師」と称された彼の多彩な画業を、油彩を中心に水彩、工芸、木版、エッチング等で辿るものです。
ラウル・デュフィ(Raoul Dufy)は1900年、ル・アーブルからパリに出てエコール・デ・ボザールのボナのアトリエに学び、20世紀の絵画運動フォーヴィスム、キュビスムを経て、明るい色彩感覚と躍動感溢れる独自のスタイルを確立。デュフィが画家として注目されたフォーヴィスム時代の代表作である「花のある自画像」、キュビスム時代の特徴が見られる“音楽”シリーズ初期油彩の名品である「モーツァルトに捧ぐ」は今回同時にタペストリーもご覧いただきます。また、デュフィ独自の作風が完成された「パリの風景」、「ニース」、「ドーヴィルの競馬」、晩年の名作「赤いヴァイオリン」、「黄色いコンソール」等、デュフィの初期から晩年に至る名品を通して「歓喜の画家」と謳われた彼の人生の生きる喜びを十分にご堪能ください。