伸縮自在な屏風はその名のとおり風を屏(ふせ)ぎ、居住空間を間仕切る調度であり、瞬く間に大画面を展開して特別な場を創り出し、権威や祝祭、季節を演出します。横方向に広がる画面を活かして、歴史故事や都の賑わい、山水、花鳥など、多岐にわたる画題が描かれています。
一方コンパクトに巻き取れる掛軸には、二幅や三幅、それ以上でひと揃いとする多幅対があり、複数の画面に渡って一つの景色を展開したり、春景と秋景で一対としたり、その形式はさまざまです。
本展では館蔵の屏風と二幅対、三幅対の掛軸を一堂に会し、その多彩な魅力をご紹介します。