徳川家康(1542~1616)は、天下人として徳川幕府260年の礎を築きました。家康が遺した数多くの財産は、子である尾張・駿河(後の紀伊)・水戸のいわゆる
御三家に分与され「駿府御分物(すんぷおわけもの)」とよばれます。江戸時代には御三家筆頭であった大名家・尾張徳川家では、文武に秀でた初代義直(よしなお)・二代光友(みつとも)が「駿府御分物」を中核に各々の趣向により収蔵品を拡大しました。刀剣・武具・茶の湯道具・衣類など多岐にわたるその遺産は、多くが徳川美術館に引き継がれ、コレクションの根幹となり輝かしい天下人の姿を今に伝えます。
本展では、徳川美術館の所蔵品から至宝の数々約100点を展示し、家康と尾張徳川家の歴史や華やかな文化を紹介します。