開館50周年記念展の第4弾として、山種美術館秘蔵の浮世絵コレクションの全貌を紹介する特別展を開催します。当館の浮世絵コレクションは、鈴木春信 (すずき はるのぶ) から鳥居清長 (とりい きよなが)、喜多川歌麿 (きたがわ うたまろ)、東洲斎写楽 (とうしゅうさい しゃらく)、葛飾北斎 (かつしか ほくさい)、歌川広重 (うたがわ ひろしげ) まで、誰もが知る六大絵師の名品が多数含まれており、保存状態も良いことから、専門家の間で高く評価されています。中でも、写楽については、個性的な役者大首絵を3点所蔵していますが、所蔵規模からすれば割合としては非常に高く、厳選されたコレクションであることを象徴しています。また、広重の代表作である保永堂版《東海道五拾三次》は、その多くが初摺りというだけでなく、題字も含まれており、現存作品の中でも極めて貴重な作例です。当館のコレクションを通じて、国境や時代を超え、私たちを魅了し続ける浮世絵の真髄をご堪能ください。
さらに、本展では開館50周年にちなんで、小林古径 (こばやし こけい)や加山又造 (かやま またぞう) をはじめ、当館と縁の深い近代・現代の日本画家の作品も特別に展示します。