徳川家康(一五四二~一六一六)の遺産は、江戸時代を通じて尾張徳川家第一の宝物として大切に守り伝えられました。刀剣・武具・茶の湯道具・衣類・書籍など、多岐にわたる遺産は戦国武将の中でも群を抜く質・量を誇っています。また、家康が日常的に使用した道具や着用した衣服の他、国宝・重要文化財に指定された名品など、天下人・家康の生きた時代を反映する希有な歴史的・美術的遺産でもあります。
本展覧会は家康没後400年および、徳川美術館・蓬左文庫開館80周年を記念し、尾張徳川家に譲られ、今日まで両館に伝来した家康の遺産「駿府御分物」「駿河御譲本」の主要作品を展示すると同時に、天下人への道をたどった戦国武将・家康の生涯を紹介します。