ミナ ペルホネンの仕事を一望する過去最大規模の展覧会
長崎県美術館では、デザイナー・皆川 明(1967- )により設立され、20周年を迎えたデザインブランド「ミナ ペルホネン」の展覧会を開催します。ミナ ペルホネンは、身に着ける人の心を高揚させる「特別な日常服」を作り続けてきました。東京スカイツリー®などのユニフォームデザインでも知られます。その活動は、抒情性・物語性のあるテキスタイルデザインに加え、オリジナルの生地からプロダクト(製品)を丁寧に制作するものづくりの姿勢に支えられています。また、設立当初より100年以上続くブランドを目指してきた彼らは、日本の繊維産業との緊密な技術連携のもと、めまぐるしく変わるファッションのサイクルに飲み込まれない価値と魅力あるプロダクトを生み出してきました。
本展覧会は、ミナ ペルホネンについての国内最大規模の展覧会です。ものづくりのプロセスに思いを注ぐ彼らは、ものを生み出す人、もの、ことの掛け合わせの連鎖を1の無限乗で表し、「1∞ ミナカケル」というタイトルを本展に冠しました。ミナ ペルホネンを語る上で欠かせないコンセプトや視点をご紹介しながら、洋服、家具、食器などのプロダクトに加え、映像やテキスタイルの原画などの関連資料も展示します。ミナ ペルホネンの世界観を体感できる会場構成も見どころです。国内外で大きな関心を集めながら独自のクリエーションの道をひた走るミナ ペルホネンの活動の全貌に迫る本展は、アート、デザイン、ファッション、工芸、ライフスタイル、産業、商業などの多分野を鮮やかに架橋する一つのものづくりのあり方に、確かな光を当てる機会となることでしょう。