まるで江戸時代の絵画を思わせるような作風と凝りに凝った意匠。全国に熱烈なファンを持ち、知る人ぞ知る現代の絵師 川岸富士男の水彩作品約200点を展示。
また、今回は川岸氏と親交の深い酒田市出身の水彩画家あべとしゆき氏の新作も併せて展示いたします。
画家、川岸富士男氏は1952年に群馬県に生まれ、1974年に多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業後、手描き本「翠花(すいか)」の制作を開始。1989年に季刊誌「銀花」に「翠花」全10冊が紹介され話題となりました。
この「翠花」は、1年に1冊のみ制作され、表紙から裏表紙に至るデザインまで、すべて手描きの書籍で、そこには江戸時代の絵師を思わせる作風と現代的な装飾性を備えた植物画の世界が広がっています。
本展覧会では、手描き本「翠花」をはじめ、代表作の椿絵や四季折々の草花の軸装、額装、手描き和本の作品、約200点を一堂に展覧いたします。
また、酒田市出身の水彩画家、あべとしゆき氏の水彩画も併せて紹介いたします。
是非この機会に、二人の水彩画家の作品を通して、油彩や日本画の岩彩に劣らぬ、水彩が持つ色彩の美しさと多様な表現を存分にご覧ください。