現在ベルリンを拠点に活動する鬼頭健吾は、フラフープやパラソル、スカーフなどの既製品を大量に繋ぎ合わせた、大規模なインスタレーションで知られています。絡まり合って遺伝情報を伝える染色体、あるいはインターネットのウェブのように限りなく増殖するシステムを思わせるその作品は、展示空間を超えて無限の広がりを感じさせます。
私たちの知覚は、世界の全体をとらえることはできません。
鬼頭はその一部を切り取って提示することで、私たちの想像力を導き出すのです。
今回ご紹介するのは、カラフルなアクリル板が差し込まれたポストカードスタンドを展示室に点在させるインスタレーション《active galaxy》です。
ランダムに回転するポストカードスタンドの間を回遊する私たちは、アクリル板が反射する光、透過する光の乱舞に取り囲まれます。
2013年オランダで初めて発表されたこの作品は、2014年6月のガトーフェスタ ハラダ 本社ギャラリー(高崎)での展示を経て、今回さらなる進化を見せることでしょう。
本展は、東京と高崎の3会場で同時開催される3つの個展の一つに位置づけられます。それぞれの会場を巡り、鬼頭健吾が見せる様々な表現をお楽しみください。