君よ、美の棲み処たれ!!
ビエンナーレ開催で当初予定の5回展を終了し新たにSeasonⅡに入ることになった。
この10年、国内外にも出品者個々にも様々なことが起き、社会状況はいよいよ厳しさを増している。自分は何もので、どこから来て、どこへ行こうとしているか。自信と真摯に向き合い、問うしかあるまい。初心を新に、第1回展のエールを再出する。
-美の使途たらんと覚悟したそのときから、苦難の道は宿命となったはずだ。泥濘の終わりのない道標を紆余し曲折しながら、ときに光明に喜び、あるときは暗渠の闇の絶望に沈み、誰に誉められることもなく、ないものねだりに終わらせないために、ただひたすら歩み続ける。悩み、とまどい、闘うところにのみ美は生まれる。
君よ、美の棲み処たれ!-
美術評論家 中野 中