「桃子」は、真鍋奈見江によって作られた大人の大人による大人のための着せ替え人形です。「これまでの着せ替え人形の顔は昔の少女漫画みたいな顔しかなく、二、三十年前で時間が止まっている感じだった。だから自分好みの顔を作りたかった」と制作の動機を語る真鍋の着せ替え人形「桃子」は、大人になった現在の彼女の感性に合わせたもので、そのまま代官山や表参道を歩いていそうな現代的な女の子です。その点今までにない新しいタイプの着せ替え人形であると言えるでしょう。今回は、原美術館ギャラリーI他にて、等身大の桃子、1/6大の桃子のさまざまなコーディネイトの実物およびスライドショー、服の型紙、デザイン画などの紹介に加え、来観者が実際に桃子の着せ替えに参加できるコーナーを設ける(インターネット中継も行なう予定)などユニークな展示内容となります。
本展を通して、アートの完成と未完成を体験し、あるいは様々な作品の「作品になるとき」に立ち会ってみてください。そして、改めて「アートとは何だろう」と考えるきっかけとしていただければ幸いです。
■関連イベント
5月12日(日)(予定) 3:00-4:30 pm 対談 真鍋奈見江×伊藤弘(groovisions代表)
6月1日(土) 3:00-4:30 pm 講演会 増淵宗一(日本女子大学教授)*料金等詳細はお問合わせください。
[真鍋奈見江略歴]
1998年 八谷和彦等とPetWORKsを設立。以降PostPetのアートディレクションを担当
2001年 人形仲間LW DOLLSと着せ替え人形「桃子」を作る
LW DOLLSと共同でフォレット原宿LAPNETにて個展「DOLLHEAD EXHIBITION 2001」開催
インター コミュニケーション センターで開催された「信用ゲーム」展に「着せ替えられる桃子」を出品
2002年 「人形の館展-ひとがたからフィギュアまで」(京都造形芸術大学内 ギャラリーRAKU 芸術館)に出品