ギャラリー小柳での二回目の個展となる今回の展示では、昨年のDHC/ARTでの個展で発表された新シリーズ「systematics」を日本初公開します。草創期のコンピューターで使われたパンチカードや自動演奏ピアノのためのピアノロールなど、かつてのデータの記録媒体を精緻なライトボックスに収めて、記録の考古学を展覧いたします。真っ黒に塗装されたパンチカードやピアノロールからは一切の意味を剥奪され、ライトボックスの強烈な光によって整然と並ぶ穴のパターンの数学的な美しさが強調されるのです。また、池田が2006年より継続しているシリーズ「datamatics」の膨大なデータ群をカラーとモノクロのマイクロフィルムに変換、同様にライトボックスに封じ込めることにより、集積されたデータのアーカイブ化を試みます。