書家・古筆研究者の飯島春敬 (いいじましゅんけい) 氏(1906~96)が生涯をかけて蒐集した日本・中国の書道関連資料は「春敬記念書道文庫」として結実し本年は創立30周年の記念の年にあたる。
そのコレクションの中核をなす日本の名蹟から名品約100点を選び展観。
「春敬記念書道文庫」の蒐集内容は、中国の文房具や拓本類
名家の筆蹟、そしてわが国の古代の金石の拓本や、奈良時代の写経ほか三筆・三跡、平安時代以降の古筆や写経、その他を江戸時代まで蒐集している。
とくに奈良時代から鎌倉時代にかけての日本の書はきわめて充実しており、仮名を中心とした筆跡群については
多くの所蔵家はもちろん書を所有する日本の美術館の蔵品を超える充実をみせている。
「春敬記念書道文庫」の蔵品を見ることによって平安時代の仮名の全体像をほぼ理解できるほどである。
今回の展示は、そうしたコレクションの中からわが国の名だたる筆跡に的を絞り、100点を選び展観
わが国独自の華麗な和様の書の美しさを探る(会期中一部展示替あり)。