林三從(はやし・みより)は、岡山県備前市を中心に1950年代後半から2000年にかけて先鋭的な活動を展開した前衛芸術家です。林は岡山で若手前衛グループ等に参加し、60年代には東京の内科画廊、スルガ台画廊で個展を開催。その頃出会った国際的な芸術家たちとの交流を通して70年代には数々のアート・イベントを企画していくなかに音楽や演劇とのコラボレーションを拡大させながら第一線で活躍し、80年代以降はアート・イベントの走りになった「備前アートイヴェント」のディレクションを97年までの10年間続けながら、絵画、立体、パフォーマンス、アート・イベントなどジャンルやカテゴリーを越えた表現で独自のマルチな活動路線を生涯にわたって追求していきました。
林三從が2000年12月28日に亡くなって今年が13回忌になります。
本展は、人生のすべてをアートに捧げ先駆的な役割を果たした林が活動拠点だったホワイト・ノイズに遺した豊富な作品や資料を紹介していくことで、林三從の活動の軌跡をあらためて紐解き、ひいては現代に生きる若い世代に投げかけるメッセージになれば幸いです。