このたび寄贈を受けた気谷誠(1953~2008)コレクションのなかから、氏自身研究者として知られ、個人コレクションとしても出色の、地震を起こした大鯰の姿を多数描いた鯰絵や、明治期の銅版画など約40点を厳選して展示します。さらに、19世紀フランスの詩人シャルル・ボードレール(1821~1867)と同時代に生きた銅版画家シャルル・メリヨン(1821~1868)の研究者でもあった気谷氏が愛蔵した19世紀の西洋版画などを約30点、それに加えて、気谷氏と交流を深め、ともにメリヨンを考察し、そこから触発、創作された木口木版画家柄澤齊(1950~)の作品群も展示します。本展は、鯰絵と西洋版画に造詣の深かったコレクター気谷誠の世界を紹介する展覧会です。