彫刻の森美術館は、現代の新しい美術表現を紹介するシリーズの第3回として、「大巻伸嗣 存在の証明」展を開催します。
大巻伸嗣(1971年生まれ、東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了)は、空間を大胆に変容させ、鑑賞者の身体的な感覚を呼び覚ます美しいインスタレーション作品を制作しています。
本展は、“光と影”をテーマに3点のインスタレーションと1点の絵画で構成しました。それぞれが関係性をもち、全体でひとつのストーリーを紡ぎだします。展覧会のタイトルである「存在の証明」とは、急発展を遂げた現代社会から消え去った、あるいは失いつつある生命の存在を、再度、意識しようという意図でつけられました。さらに、それらの存在を再生したいという願いも込められています。
空間全体を使ったインスタレーションの中に人が入り、触れることで新しい風景が創出されます。大巻伸嗣の作品を通じて、彫刻表現の領域の拡大と彫刻における身体性、そして同時代美術の若々しい感性を感じていただく機会とします。