日本画家・石本正のふるさと浜田市三隅町には、国重要無形文化財に指定された「石州半紙」があります。
石正美術館開館前の1999年頃から、石本はふるさとの紙に描きたいと願うようになりました。地元の和紙職人が三椏を使って試行錯誤の末に新たな紙を漉きました。出来上がった紙は、手すき独特の紙肌で、紙の中に見える様々な模様や質感が石本の心をつかみ、それ以来画家はこの紙のとりこになりました。その紙は石正紙と名付けられました。
石本は90歳を迎えた今も、アトリエで大好きな音楽を聴きながら、この紙に作品を描いています。
このたびの企画展では、石本が石正紙に描いた作品を女性・花・ふるさとの3つにわけて展示します。多様な表現方法でふるさとの紙に描かれた作品を通して、石本の描く喜びと奥深い表現へのこだわりを感じとっていただけたら幸いです。
なお、期間中、一部作品の展示替えをおこないます。
≪前期≫12月11日(土)~1月30日(日)
≪後期≫2月4日(金)~3月27日(日)