7世紀に誕生した狭山池は、治水や灌漑をつうじて、下流にひろがる南河内台地の社会や文化の形成に大きな役割をはたしてきました。本館の博物館活動の目的のひとつは、このような土地開発の歴史を明らかにするとともに、世界に誇れる土木遺産である狭山池を地域アイデンティティー創造の拠点として活用することです。
狭山池下流域にあたる松原市域の西除川沿いの遺跡では、大規模な発掘調査が進み、古代からの土地開発や地形環境と土地開発方式に大きな影響を与えてきた西除川の歴史が少しずつわかってきました。
そこで平成22年度秋季企画展は、最新の発掘調査成果をもとにして、古代の開発のようすを紹介する「古代西除川沿いの集落景観」をおとどけします。