“大阪コレクションズ”は、大阪の3つの美術館-大阪市立近代美術館建設準備室、国立国際美術館、サントリーミュージアム[天保山]-が、所蔵品を持ち寄り、夢の美術展をめざした画期的な共同企画です。
大阪市立近代美術館建設準備室、国立国際美術館は、20世紀の西洋美術と佐伯祐三に焦点をあてましたが、当館はモダン・デザインを取り上げます。現在の快適な生活は、モダン・デザインのおかげといってよいものですが、それがどのように生まれたか作品を通して知る機会や場はほとんどありません。
本展は、大阪市立近代美術館建設準備室の世界的なデザイン・コレクション-家具、グラフィック、写真、資料-を中心に、関連する国立国際美術館の絵画、当館のポスターを加え、歴史的名品約160点によりモダン・デザイン誕生の軌跡をたどります。
イギリスのアーツ・アンド・クラフツ、フランス、ベルギーのアール・ヌーヴォー、オーストリアのウィーン工房、ドイツのバウハウス、オランダのデ・ステイル、ロシアの構成主義、フィンランドの北欧デザインがモダン・デザイン形成のうえで果たした役割、相互の関係をあらためて見ていきます。
モダン・デザインはまた20世紀の理想郷を夢見た人々によって生まれたものでもありました。本展は、かれらが見た夢に思いをはせ、21世紀の夢をつむぐ場になることも願っています。