20世紀を代表するフランスの国民的画家ジョルジュ・ルオーの展覧会を開催いたします。ジョルジュ・ルオーは1871年にパリに生まれ、ステンドグラス職人として修行を積み、その後美術学校に入学しモローに師事します。生涯を通して戦争を批判し、人間の愚かさを描く一方、敬虔なカトリックでもあったルオーは聖書の物語をテーマにした作品なども描き、1948年には代表的な連作版画『ミセレーレ』を完成させます。ジョルジュ・ルオーの力強い筆致と豊かな色彩は多くの人々の心を捕え、魅了してきました。清春白樺美術館は日本有数のルオーコレクションで知られ、また吉井長三氏は多くのルオー作品を日本の人々に紹介してきました。今回は、清春白樺美術館の貴重なコレクョンに加え、ルオー財団の協力により貴重な作品を出品して頂くこととなりました。ルオーの高い精神性とその深い人間愛に触れて頂く機会となれば幸いです。