日本画家・石本正は、卒寿を前にしても制作意欲は衰えをみせず、1年間に約60~70点の新作を制作しています。
このたび、石本の画業70周年を迎えるのと4月3日に新館がオープンするのを記念して、新作による展覧会を開催します。
日本画家石本正(89歳)の心には、次々に描きたいものが沸きあがります。彼は、毎日夢中になってそれを描いてきました。アトリエには女性像・花・風景など数十点の描きかけの絵が並び、画家はそれらに手を入れてきました。こうして出来上がった作品は、若々しく喜びに満ちています。その姿は70年間変わりません。
中には、「未完成」と思われるものもありますが、石本は「心の完成」を大切にします。本展では、石本の花・女性像などの新作のほか、数十年前に描いた未発表の本画・素描などあわせて約50点の作品を一挙公開します。
また、石本が心の眼で選んだ24名の画家の作品を展観します。
本展を通して、喜びとともに描き続けてきた画家の「技巧や概念にとらわれず、楽しく自由に心で絵を描いて欲しい。そのことを、今多くの人に伝えたい」というメッセージに触れていただきたいと願います。