東京都写真美術館では、写真・映像の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘し、新しい創造活動の展開の場となるよう、様々な事業を展開しております。その中核となるのが、日本の新進作家に焦点を当てた「日本の新進作家展」です。
“旅”は、写真が発明された時代から常に写真の重要な主題のひとつでした。まだ、旅行がごく限られた階層の人々にだけ許された時代では、遠い異国の風景や風俗を知るには写真にたよるしかありませんでした。現在では交通機関も発達し、世界各地に実際に訪れることが可能になりましたが、旅に出るときには必ずカメラを携えていき、旅先で出合った風景や人々を撮影しています。
そして、旅の目的も、未踏の地や山岳の調査、遺跡や名所を観光するだけではなく、自分自身を見つめなおしたり、異国の地で現地の人と実際に生活をしたりと様々に変化しています。今回はこれから活躍の期待される6人の写真家、映像作家の作品を通じ、6つの“旅”を展示。きっと、私たちを新たな知覚の“旅”へと導いてくれるはずです。