当館は、350件余りの作品からなる、世界でも有数の古代ガラス・コレクションの寄託を受け、整理を続けています。中心は地中海東部からイラン・中央アジアに至る古代西アジアの作品で、容器・装身具などの器物が含まれます。この特集陳列では、その中で最も多数を占める容器の代表作品35点を選びました。
私たちの身近にあるガラスですが、起源は古く、前三千年紀のメソポタミアで制作が始まりました。色鮮やかな宝石としてのペースト・ガラス、好みの形に仕上げた吹きガラス、グラインダーを駆使して削り、磨きあげた、まばゆいばかりの切子ガラス。そういえば、古代日本にもシルクロードを経てはるばる運ばれたガラスの腕がありましたね。