本年は、千宗旦(1578~1658)が亡くなって350年目を迎えます。
この節目の年にあたり、当館では利休と宗旦の茶の湯に焦点をあてた展覧会を開催いたします。
安土桃山時代の茶人、千利休(1522~91)は、織田信長、豊臣秀吉という時の権力者に仕えて茶の湯を大成しました。晩年秀吉の怒りを買い、自刃しましたが、利休の創意した茶は、その子少庵と道安に受け継がれ、孫の宗旦に至り定着をみました。とくに宗旦は、茶の湯興隆の礎を築いて「侘び宗旦」と呼ばれています。
この度の展覧会では、彼らが残した筆跡や茶器と、所持した茶道具、好み物をご覧いただきます。利休と宗旦の美意識を探るとともに、今日に続く茶の湯の原点を見直す機会となれば幸いです。