「道南の精鋭」は、絵画、立体、写真など、様々な分野で活動を続けている南北海道在住、あるいは出身の作家を紹介するシリーズ展です。5回目となる今回は、現在北海道教育大学で教授を務める画家、相田幸男を紹介します。
1948年、福島県に生まれた相田幸男は、東京芸術大学油画専攻、同大学院油画専攻に学びました。学部卒業と同時に出品を始めた独立美術協会を中心に、安井賞展、さらにはさまざまなグループ展などを舞台に作品を発表。1992年には文化庁芸術家在外研修員としてフランスに滞在、帰国後も旺盛な活動を続けてきました。2003年に北海道教育大学教授として函館に赴任して以降は、当地に居を構え、制作活動の拠点をおいています。
裸婦を中心とした人物像から、最近では函館をはじめとする北海道の風景などを題材に、独特の美しいマチエールと卓抜した色彩感覚をもって、一貫して具象絵画の可能性を追求してきました。
本展では、函館に移る直前の2001年から、今回が初発表となる新作まで12点の作品を展示、その確かな技術に支えられた作品世界を紹介します。