1987年4月に開館した杉本美術館は、開館以来、皆様方の厚いご支援をいただき、おかげさまで開館20周年を迎えることとなりました。
開館から13年間館長を務めた本多静雄氏は、その年の年末に夫人と杉本夫妻をいざない、世界を一回りする旅行に出られました。
このとき両夫妻の年令を合わせると333歳であったことから、この際の旅行記は中日新聞夕刊に「333歳世界ひと回り」と題して、本多氏の文、杉本画伯の絵により連載されました。20周年の記念の年を迎えるにあたり、この原画を、本多氏の文とともに企画展示室でご紹介いたします。
また、杉本健吉画伯は当館地下のアトリエでさまざまな作品を制作されてきました。当館の代表作の「両界曼荼羅」 や「空海像」もその一例ですし、新館の一室に展示しているさまざまな工芸作品も、この間に作られたものです。
今回の展示では、このアトリエで制作された屏風の作品なども展示いたします。
杉本画伯と力を合わせて進んでまいりました当館の20年のあゆみをご覧いただき、お楽しみいただければと思います。