20世紀美術はその初頭から、次々と新しい造形表現を生み出してきました。それは、一つの道筋にそって多くの作品が整然と並んでいるというより、あたかも多種多様な木が生い茂る森のようです。そこには、人間の内なる世界に目を向け、絵画や彫刻の造形そのものに直接には表しにくい、いわば見えないものを表現しようとした作家たちの作品があります。この展覧会では、20世紀美術の多様な美術作品の中から、いまだ言葉にならないような声を響かせている作品を集めました。それらの作品が作り出す「森」のなかを散策するかのように鑑賞いただく展覧会とします。
この展覧会は、岐阜県美術館、三重県立美術館、愛知県美術館の三県立美術館が協同して開催するもので、各館のコレクションによって構成されます。