「屏風絵の美」と題し、風俗画を前期と後期にわけ展示しておりますが、後期は、「風俗画」に含まれる作品8点をご覧頂きます。
当館では昨年「サントリー美術館名品展」を開催しましたが、サントリー美術館では「生活の中の美」を基本テーマに日本の美術・工芸品を収集し、展示されていますが、このように日本の美術は、日本人の生活に密着したものと言えましょう。屏風は室内の調度品であり、そこに装飾を施し生活を彩ることは、その典型であり、日本の絵画史を語る上でも重要です。このほか、作品に描写されている人々に注目してご覧頂きたいと思います。「風俗画」は暮らしを彩る年中行事や社寺の祭礼などを主題に、そこに様々な人々が登場します。そうした人々から「生きる喜び」が素直に伝わってきます。それは作品に注がれた作者の心であり、今日の私たちにも共感できる感覚ともいえます。
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