日本で本格的に油絵が描かれるようになって、約150年になります。幕末から明治のはじめ、ヨーロッパから移入されたその技法は、明治、大正、昭和、そして平成と、時代の移り変わりとともに変化し、さまざまな様相をみせています。今回の展覧会では、近代日本洋画の黎明期である明治時代から、美術が多様化し作家が個性を開花させた大正期に焦点をあてて紹介します。出品作品は、明治では初期洋画の開拓者である高橋由一、中村不折、本多錦吉郎、黒田清輝、大正期えは独自の個性と才能を発揮した萬鉄五郎、岸田劉生、関根正二など神奈川県立近代美術館が収蔵する作品のなかから近代日本を代表する作家の油彩画、水彩画約80点を選りすぐって展示いたします。ぜひご高覧ください。