ID:9008

土の手をやすめて 佐藤忠良のスケッチブック

彫刻家が描いた人・もの・風景

会場

川村記念美術館

KAWAMURA MEMORIAL MUSEUM OF ART

会期

2006年1月31日(火) ~ 2006年3月12日(日)

展覧会概要

土の手をやすめて 佐藤忠良のスケッチブック ツチノテヲヤスメテ サトウチュウリョウノスケッチブック 彫刻家が描いた人・もの・風景

佐藤忠良(1912-)は、ジーンズ姿の若い女性や、子どもの立像などを手がけた、日本における近代具像彫刻の第一人者です。彼の作品は美術館で鑑賞されるほか、全国各地の駅前広場や空港のロビー、公園などで気軽に出会うことができ、おそらく私たちがもっとも日常的に接している彫刻にちがいありません。また、素描家としても活躍しており、絵本『おおきなかぶ』や新聞小説などの挿絵も多く手がけています。彫刻家の手によるスケッチと聞けば、彫刻を手がける前の習作素描を思い浮かべますが、本展では彫刻の仕事とは無関係に描かれたものを中心に約50点をご紹介します。
若い頃から目に触れたものを鉛筆や水彩などで描き続けてきた作家にとって、スケッチブックは日記に例えられる存在といえるでしょう。その一枚一枚からは、旅先でふと出会った風景、アトリエの窓からの眺め、過敏に挿した花や身近な人物など、日々の生活のなかで出会う対象に向けられた、優しく穏やかな眼差しが感じられます。
「自分のデッサンは、できるだけ人には見せたくないし、他人のものは盗み見してでも見たいもの。デッサンを見ると、その作者の本当の力量や内部までもはっきりとわかるような気がする」
と忠良が述べたように、スケッチブックとは、まさに描き手の内面を映し出すものなのでしょう。そこには彫刻家・佐藤忠良を越え、ものや動物、自然、そして人に対峙する一人の真摯な人間像を見出すことができるでしょう。彫刻作品以上に親しみやすく温かみのあるスケッチ群を通して、作家の人間的魅力に触れていただきたいと願っています。

主催者
川村記念美術館 (大日本インキ化学工業株式会社)
休催日
月曜日
観覧料
一般800円/大学生・70歳以上600円/中小生400円※コレクション展示もあわせてご覧いただけます
※20名以上の団体は100円割引
展覧会ホームページ
http://kawamura-museum.dic.co.jp/
展覧会問合わせ先
0120-498-130

会場情報

川村記念美術館 カワムラキネンビジュツカン

KAWAMURA MEMORIAL MUSEUM OF ART

会場住所
〒285-8505
佐倉市坂戸631
更新日:2010年12月6日
登録日:1999年3月31日