ID:8709
伊勢正義展
没後20年
会場
秋田県立近代美術館
THE AKITA MUSEUM OF MODERN ART
会期
2005年10月15日(土) ~ 2005年12月4日(日)
展覧会概要
伊勢正義展 イセマサヨシテン 没後20年
このたび当館では、「没後20年 伊勢正義展」を開催いたします。
伊勢正義は、1907(明治40)年 秋田県大館市白沢に生まれました。その後転勤の多かった父にともない各地を転々とし、少年時代を秋田県小坂町で過ごしています。当時の小坂町は鉱山の最盛期で、秋田県で北辺の地にありながら中央から直接文化が流入し、近代的・都会的な気風に満ちあふれていました。演劇などの文化活動も盛んに行われ、芸術方面への関心が高い町だったといえます。伊勢の同時代の日本画家福田豊四郎(1904-1970)も小坂町の出身です。
多感な時期に文化的な町の気風にふれた伊勢正義は、画家の道を志して東京美術学校(現東京藝術大学)に進学し、洋画家藤島武二(1876-1943)に師事します。同校を卒業後、伊勢は光風会や帝展などに次々と入選を果たし、将来を嘱望されました。前途洋々たる伊勢の船出でしたが、1935(昭和10)年 帝展改組(松田改組)という美術界の嵐にみまわれ、大きな転機が訪れるのです。
この年伊勢正義は、帝展を離脱した洋画家たちが開催した第二部会展に「集ひ」を出品し、特選・文化賞を受賞してその力量を発揮しました。しかし、美術界の混乱は収まらず、これに失望した伊勢ら若い洋画家は決起し、新団体結成へと突き進むことになります。
こうして1936(昭和11)年、伊勢のほか猪熊源一郎、内田巌、小磯良平ら藤島武二の門下生9名によって、「美術界の一切の政治的抗争を排し、芸術行動の純化をめざす」と主唱する新制作派協会(新制作協会の前身)が旗揚げされました。伊勢はその第1回展に大胆な色彩と構成による「バルコン」「キャバレー」を出品し、時代の先鋭として活躍してゆくのです。芸術活動の自由を求め、画家個人の純粋な造形的追求を標榜した伊勢ら創立会員の理念は新制作協会へと受け継がれて今日を迎えています。
本展では、画壇の紛糾や戦争の混乱を乗り越え、激動の昭和を生きた伊勢正義の50余年の画業を、初期から晩年に至る大作や小品とともに草稿、挿絵原画など詳細な資料を網羅してご紹介いたします。
- 主催者
- 秋田県立近代美術館
- 休催日
- 会期中休館日はありません。
- 観覧料
- 一般800円、学生600円、小中学生400円
※団体20名様以上1割引 - 展覧会ホームページ
- http://www.pref.akita.jp/gakusyu/public_html/index.html
- 展覧会問合わせ先
- 秋田県立近代美術館Tel.0182-33-8855
会場情報
秋田県立近代美術館 アキタケンリツキンダイビジュツカン
THE AKITA MUSEUM OF MODERN ART
- 会場住所
-
〒013-0064
横手市赤坂字富ヶ沢62-46 - ホームページ
- http://www.pref.akita.jp/gakusyu/public_html/
登録日:1999年3月31日