ID:7625
第9回アートフィルム・フェスティバル第二期 「特集:ドキュメンタリーの過去と現在」
あるいは、まなざしの変容について
会場
愛知県文化情報センター
Aichi Prefectural Arts Promotion Service
会期
2004年12月1日(水) ~ 2004年12月10日(金)
展覧会概要
第9回アートフィルム・フェスティバル第二期 「特集:ドキュメンタリーの過去と現在」 ダイ9カイアートフィルム・フェスティバルダイニキ トクシュウ:ドキュメンタリーノカコトゲンザイ あるいは、まなざしの変容について
マイケル・ムーア監督『華氏911』が記録的なヒットを飛ばすなど、近年、ドキュメンタリー映画への関心が高まりつつあります。通算で9回を数える今年の「アートフィルム・フェスティバル」は、「特集:ドキュメンタリーの過去と現在」と題し、歴史的なパースペクティブから、このジャンルへの新しい考察を試みます。
日中戦争の記録として撮られながら、当時、厭戦的であるとして公開されなかった『戦ふ兵隊』(1939年)の亀井文夫、戦後、独自の手法で極めて自然な子供たちの姿を捉えた『絵を描く子どもたち』(1956年)の羽仁進から、1970年代から80年代にかけ実験映画の新たな領域を拓いた日記映画や私映画、また90年代から現在まで、その賛否を問い論争が続くプライベート・ドキュメンタリーと呼ばれる傾向に至る流れを、対象へと注ぐ「まなざしの変容」としてたどります。
私映画の先駆作である石井秀人『家・回帰』(1984年)、土居晴夏『なかのあなた、いまのあなた』(1985年)や、実験映画においてドキュメンタリー的アプローチを追及した小口詩子『おでかけ日記』(1988年)、大木裕之『遊泳禁止』(1989年)から、私映画へのアンチテーゼとして虚構性を強く意識化した白川幸司『ヒダリ調教』(1999年)、野瀬大助『日日日常』(1999年)等へと至る流れは、80年代以降の、実験映画を中心とした、映画表現の展開をたどるという意味でも、興味深いといえるでしょう。
また、ドキュメンタリーの概念を形成した創始者ロバート・フラハティの『北極のナヌーク』(1922年)や、撮影の技術的可能性を極限まで押し広げたジガ・ヴェトフの『カメラを持った男』(1929年)の先駆作から、最新の動向として、ビデオを用い成立した9時間の驚異的なドキュメンタリー、王兵『鉄西区』(2003年)までを上映。あわせて、このジャンルの草創期より、不可分の問題として追及されている、フィクションとドキュメントの関係についても、検証を行います。
- 主催者
- 愛知芸術文化センター
- 休催日
- 12/6(月)
- 観覧料
- 1000円(第一期+第二期、資料代実費相当、全プログラム通し、当日券のみ、会場受付にて取り扱い)
- 展覧会ホームページ
- http://www.aac.pref.aichi.jp/
- 展覧会問合わせ先
- 052-971-5511(代)
会場情報
愛知県文化情報センター アイチケンブンカジョウホウセンター
Aichi Prefectural Arts Promotion Service
- 会場住所
-
〒461-8525
名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター内
登録日:2002年2月20日