辻 永(つじひさし) ふたつの顔を持つ画家 TSUJI HISASHI

辻 永(つじひさし) ふたつの顔を持つ画家 ツジ ヒサシ フタツノカオヲモツガカ ―油彩と植物画―

TSUJI HISASHI

辻永(1884～1974)は、広島で生まれ、生後ほどなく父の仕事の関係で水戸に移り、以後この地で育ちました。旧制水戸中学卒業後、東京美術学校で油彩を学び、在学中から白馬会展に入選するなど頭角をあらわします。卒業後は文部省美術展覧会(文展)で受賞を重ねて、画家としての地位を確立していきました。
辻は、自宅で飼っていた山羊をモティーフにした作品で世に知られるようになり、1920年から翌年にかけての滞欧を経て、帰国後は風景画家としての道を歩みます。各地を旅して湿潤な日本の風景を描き続け、帝展、新文展、戦後は日展で活躍しました。1958年には社団法人化された日展の初代理事長、1959年には文化功労者となり、1964年には勲二等瑞宝章を受章しています。

このように大正から昭和の洋画壇で活躍した姿が、辻のいわゆる“オモテの顔”です。一方で辻は、植物学者を目指したこともあったほど少年の頃から植物を愛し、生涯にわたって2万枚以上ともいわれる植物画を描いた“もうひとつの顔”を持っていました。これらの植物画は、発表目的ではなく、辻の純粋な楽しみ、あるいは心の慰めとして描かれたものですが、その一部は『萬花図鑑』(1930年)や『萬花譜』(1955年)等として出版されました。
本展では、山羊を描いた初期作品から後年の風景画にいたる、洋画界で活躍した辻のいわゆる“公”の油彩作品と、自身の楽しみとして描いた“個”のための植物画を紹介し、“ふたつの顔”を持つ辻の本質に迫ります。

主催者

茨城県近代美術館

協賛・協力等

水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/産経新聞社水戸支局/
東京新聞水戸支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局

休催日

月曜日

開催時間

午前9時30分 ～ 午後5時

(入場は午後4時30分まで)

観覧料

一般730円(610円)/満70歳以上360円(300円)/ 高大生490円(370円) /小中生240円(180円)

※( )内は20名以上の団体料金 ※障害者手帳等をご持参の方は無料 ※土曜日は高校生以下無料 ※11月13日(日)茨城県民の日はすべての方が無料

◆WEB予約をおすすめします◆
オンライで『日時指定WEB整理券」(無料)を取得された方が優先入場となります。来館日の1カ月前より予約可能です。詳細は当館HPをご覧ください。

展覧会ホームページ

https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/kikaku/index.html

ワークショップ「植物画講座-植物の魅力を描こう」
講師:石川美枝子氏(植物画家) 日時:11月20日(日)午前10時～午後3時(昼休憩あり)
会場:地階講座室 対象:一般 定員:15名(要事前申込、要本展チケット半券〈当日以外も可〉) 参加費:1000円

学芸員による鑑賞講座
講師:乾健一(本展担当学芸員) 日時:11月5日(土)午後2時～午後3時30分
会場:地階講堂 定員:100名程度(要事前申込、参加無料)

令和4年度 第2回ミュージアムコンサート「晩秋を彩る『和JAZZ』の響き～尺八とピアノで紡ぐ音と音～」
出演:小林鈴勘(尺八)、若井優也(ピアノ) 日時:11月12日(土)午前11時～、午後2時～(各回30分程度)
会場:地階講堂 定員:各回110名(要事前申込、参加無料)

【イベント申込方法】①来館:当館総合受付にて申込書を記入 ②往復はがき:往信用文面に希望者全員(1枚につき4名様まで)の氏名、代表者の住所、電話番号、参加を希望するイベント名(コンサートは午前・午後のうち希望の部)、返信用宛名面に代表者の住所と氏名を記入し、当館「辻永展 イベント係」まで送付 ③当館ウェブサイトの参加申込フォーム ※定員に達し次第、申込みを締め切ります。

茨城県近代美術館 イバラキケンキンダイビジュツカン

The Museum of Modern Art, Ibaraki

会場住所

〒310-0851
水戸市千波町東久保666-1

ホームページ

https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/