ID:69053
虎尾 裕 新作展 《針峰峡谷を行く》 Yutaka Torao "Going Over a Needle Peak Canyon"
会場
ヒノギャラリー
hino gallery
会期
2021年11月1日 ー 2021年11月20日
今後の状況によっては会期、及び、開廊時間が変更になる場合がございますので、あらかじめご了承くださいませ。
展覧会概要
虎尾 裕 新作展 《針峰峡谷を行く》 トラオ ユタカ シンサクテン 《シンボウキョウコクヲユク》
Yutaka Torao "Going Over a Needle Peak Canyon"
ヒノギャラリーでは2021年11月1日(月)より「虎尾裕 新作展《針峰峡谷を行く》」を開催いたします。
虎尾は1980年代前半より、一貫して石を素材に彫刻作品を制作、発表しています。それらには《群生林》や《稜線》《針峰群》《針峰峡谷》というように、森や山脈に紐づくタイトルが付され、シリーズ化されてきました。
作品の形態はタイトルからも想像がつくように、山容を想起させるものが多いのですが、虎尾は作品そのもの、また、それらのインスタレーションによって、大気や磁場といった自然を取り巻く目に見えないあらゆるエネルギーをも創出させようと試みます。これは、観る者にある記憶や風景を思い起こさせるための、作家が長く提唱している「情景彫刻」のありかたともいえます。
本展で虎尾が発表する新作には、タイトルの一部に「越えて行く」や「進む」、「仰ぐ」といった動的な言葉が用いられています。動くことによって視界に入っては消えてゆく、移ろう景色。その捉えどころがなく、ただ完全には消え去らず、断片的にとどまる情景を、今回作家は特徴的なかたちに変換し、作品の中へ落とし込んでみたといいます。そのアプローチには、これまで追い求めてきた既視感に作用するようないわゆる「情景彫刻」とはまた異なり、自身の中に蓄積された情景の断片を象徴的につなぎ合わせることで、山容を超えた何か別の世界を表出させることができるのではないかという新たな試みがうかがえます。
むせぶような自然の湿度を感じさせる表現とは対照的に、削ぎ落とされモノ化された情景の断片による再構築は、ミニマルながら、どこか有機的な動きをもって私たちの前に立ち現れます。形態としての見え方は違っても、その表現がともに何らかの情感を含んだエレメントによって導き出されている点においては、どちらもやはり虎尾の「情景彫刻」といえるのかもしれません。
ヒノギャラリーでは約3年ぶりの個展となります。大理石や井内石による大作を含む新作を中心に展観いたします。作品、そして、空間全体からさまざまな情景を感じ取っていただければ幸いです。
- 開催時間
- 11:00 ~ 18:00
- 開廊時間を11:00~18:00と変更しておりますのでご注意くださいませ。
- 展覧会ホームページ
- http://www.hinogallery.com/2021/2605/
イベント情報
*新型コロナ感染拡大防止のため、オープニングレセプションは控えさせていただきます。
会場情報
登録日:2021年11月10日