ID:68721

備前市立備前焼ミュージアム 令和3年度 企画展

焼物に映し出された美意識の時代的変遷

会場

備前焼ミュージアム 1F・2F展示室

会期

2021.10/2sat→11/28sun

展覧会概要

備前市立備前焼ミュージアム 令和3年度 企画展 焼物に映し出された美意識の時代的変遷 ヤキモノニウツシダサレタビイシキノジダイテキヘンセン

まず最初に、海に取り囲まれた日本に対して大きく関わった、地球的規模の「縄文海進」によって、凡そ80mも海面が上昇し、ナウマン象が闊歩する大草原だった瀬戸内海は多島海となった。我々の祖先である縄文人に対して、「ピンチがチャンス」の観点で何を失い何を得たのかを考えてみたい。
長崎県佐世保市泉福寺洞窟出土の「豆粒文土器」は土器発明の理論的仕組みを1万数千年隔てた我々に指し示している世界最古級の土器である。以後時代が変わる度に、今日まで日本は色々な焼物を生みだし、胸を張って焼物大国と言っても良い程の歴史を築いてきた。その上、日本では社会的矛盾の高まりと共に、換言すれば新しい時代の転換期を迎える毎に、美意識の変化たるものをいち早く焼物が受け止め、新しい波のように大きな変化をそれぞれの時代の人々に見せてきた。
本展はそれを縄文式土器、弥生式土器、須恵器、寒風須恵器、六古窯に代表される中世陶器、圧倒的な文化の花を咲かせた桃山文化と切り離せない備前焼と「侘び寂び」、近世の陶磁器へとたどる遠大で途切れないループのようなめくるめく鑑賞の旅へとご案内しようとするものである。さらにその焼物と歴史のスパイラルの原点とも言えるものが、2階のコーナーでさらに大迫力で展観される。
さて、その焼物の全ての始まりは縄文式土器であり、そして今世界的にも縄文ブームが起きている。縄文を優しさの最先端に感じられる理由についても考えてみたい。「縄文スパイラル」として世に問い続けている猪風来ファミリー作品を見た現代人が、今それが新鮮に感じられ、魅了されるのは、迷っている時代のせいであろうか。
備前焼ミュージアム館長 臼井 洋輔

主催者
備前市立備前焼ミュージアム
休催日
月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日が休館)
※次の期間は、本展の展示替えのため休館します。9月27日(月)~10月1日(金)、11月29日(月)~12月6日(月)
開催時間
9:00 ~ 17:00
(最終入館16:30)
観覧料
一般500円(400円) 高大生300円(200円) 中学生以下無料
※()は20名以上団体料金 ※備前市在住の65歳以上は半額等の割引あり
展覧会ホームページ
https://www.city.bizen.okayama.jp/site/bzmuseum/14830.html

イベント情報

講演会
■縄文造形のスパイラルを岡山から! 講師:猪風来(縄文造形家、猪風来美術館館長)
焼物に映し出された美意識の時代的変遷 講師:臼井洋輔 (備前焼ミュージアム館長)
日時 10月23日(土) 13:00~15:00(開場12:30)
会場 備前焼伝統産業会館3F総合研修室
定員 30名(事前申し込み制、先着順)
申込期間 10月2日(土)~10月19日(火)※定員に達したら受付を終了します。
申込方法 お名前・ご住所・電話番号を当館スタッフへお知らせください。
参加料 無料
TEL 0869-64-1400
FAX 0869-63-8300

ギャラリートーク
講師:臼井洋輔(備前焼ミュージアム館長)
10月9日(土)・10月20日(水)・10月27日(水)
全日 13:00~14:00
※参加無料(当館への入館料は必要です)
※1F展示室へお集まりください。
※事前申し込みは不要ですが、館内人数の上限に達した場合は入館を制限します。

会場情報

備前焼ミュージアム ビゼンヤキミュージアム

会場住所
〒705-0001
備前市伊部1659-6
ホームページ
https://www.city.bizen.okayama.jp/shimin/shisetsu/museum/museum.html
更新日:2021年10月6日
登録日:2021年10月6日